靴作りをする際に一番よく使う道具がナイフ。
私が通っている靴教室では、基本的に教室にある工具を借りて作業を行うが、ナイフだけは最初に購入するようになっている。
アッパーの革を切り出したり、インソールの切り出し、かかと、つま先芯のスカイビングなど色々な場面で使うナイフの切れ味が悪いと作業効率が非常に悪くなるので自分できちんと手入れをして切れる状態を維持していくことが重要。
靴作りに使うナイフは国によって形状が異なるらしい。
日本では革包丁が一般的だが、英国式の靴作りでは日本の切り出しナイフのような形状の片刃のナイフが一般的に用いられるらしい。
購入直後のナイフは機械で研磨された状態なので本来の切れ味を十分に発揮できていない。
使用する前に自分で研ぎ直し、本来の切れ味を発揮できるように手入れが必要である。
日々のナイフのお手入れは手作りの研ぎ道具(ラップスティック)を使用する。
写真に写っているように角棒に番手の異なる紙やすり(#120,#240,#400)と青棒を塗りつけた革を貼り付けて、荒い番手の紙やすりから順番に研いでいく
刃の面が均一に研げるように角度を固定して刃の面全体に一定の荷重をかけながら平行に研いで面を整えていくのだがなかなかこれが難しい。
平行に研いでいるつもりでも、角度がぶれたり、捻れたりしてしまう。
研ぎ方が下手すぎて全然切れなくなってしまったので刃の面を修正するためにダイヤモンド砥石で1時間程度研ぎ直してようやくそれなりの切れ味まで戻すことができた。
靴作りは道具の手入れも難しい。