はじめてあった人に趣味で靴をつくっている話をするとたいてい驚かれ、靴づくりをはじめたきっかけを聞かれる。
昔から靴が好きで好きでたまらないというほど靴にこだわりや興味があった訳でもない。
社会人になって数年が経ったある日、突然靴づくりを始めたのだが、普通のサラリーマンが靴づくりをはじめるに至ったきっかけについて書いてみたいと思う。
チャールズ皇太子のジョンロブとの出会い
ある日のこと、ネットニュースを眺めているとひとつの記事に目が止まった。
英国のチャールズ皇太子が40年間愛用しているというジョンロブ(John Lobb)を紹介した記事だ。
ところどころ革パッチで補修されながら、40年間大事に履き込まれた革靴は何とも言えない独特な艶を放ち、新品の革靴には決して醸し出すことのできないその存在感と風格に心を奪われた。
自分の足に合った革靴を大切に手入れ/補修しながら一生かけて愛用品に育て上げていく。チャールズ皇太子のそんな姿に強い憧れを抱いた。
引用元:redingoto
実家の近くで偶然見つけた靴教室
チャールズ皇太子のように愛着を持って数十年にわたり同じ靴を履き続けるのならば自分の足に合った靴を手に入れたいなぁと漠然と考えていた頃。
実家の近くを散歩中に面白い看板を見かけた。
『木型をつくるから始まる靴屋』
興味を持って調べてみたらオーダーシューズ(ビスポーク)の注文を請け負う靴職人の方の工房で靴作りの教室も開講しているようだった。
早速ホームページから問い合わせを行い教室の見学を申し込んだ。
ここから私の靴作りが始まった。